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2011年3月15日 (火)

祈り

大変なことが起きました。
まったく、なんとも言葉にしようもありません…

みんな不安でいっぱいです。
安否の事、食べ物や飲み物の事、仕事の事、
明日の全ての事…

被災者の方々の不安や恐怖は筆舌に尽くしがたいものでしょう。
お悔やみとお見舞いを申し上げます。

僕の知人や友人、仕事仲間も大勢被災されました。
未だに連絡のつかない方もいらっしゃいます。
無事を、ただ祈るばかりです…

そんな中、先日ある楽団の練習が行われました。
いろいろ考えた末での開催に違いありません。
奏者の一人が、
「私の実家は○○です。まったく両親、肉親、親戚とも連絡が付きません…
どうしよう、私、独りぼっちになっちゃうよ…」
と言って肩を震わせて泣きました。
無理して練習に出る必要はない、家で連絡を取り続けてはどうか?と話したところ、
「いいえ、一人でいても辛いだけです。今は仲間と音楽をすることが私の救いです。どうか一緒にいさせてほしい」
その辛さは量り知れません。

また、被災地域の楽団の方と話ができました。
大人数のオーケストラのほとんどの方が何かしらの被害を被っているんだそうです。
「私の楽器も、みんなの楽器も流されてしまいました。でもね、必ずまたやります。必ず復活します」

音楽家でしかない僕に何かできることはないだろうか。
僕にできること、すべきことは何なのだろう?
音楽をやっていていいのだろうか?
と、悩みます。
今すぐ飛んで行って手伝いたい、とも強く思います。
しかし、彼は言いました。
「今来てもらっても西村さんにやれることは少ないと思います。ただ、少ない食料や飲料水を消費し、少ないトイレを使うことになるでしょう」
その通りだと思います。
でも、どうしたら…
「私たちはどんなに音楽をやりたくても(今は)できない。西村さんはできるのにやらない、と言う。そんなのは同じ音楽家として許せない。精一杯西村さんにできることをやってください。私たちも必ず復活します」

涙が止まりませんでした…
非力な自分を悔しくも思います。
でも、今自分にできることをやる以外にありません。

その日の夜、僕は曲を一曲書きました。
地震の災害や恐怖を描写した曲ではありません。
第三者的に哀悼の意を表した曲でもありません。
僕なりに、願いを、祈りを、想いを込めたつもりです。
一晩で書きあげたオケ曲ですから、推敲を重ねた作品だとは言えません。
でも、その時に僕にできる精一杯はこれだけだったのです。

明日はきっと晴れる。
いつかきっと笑える。
「この出来事を笑って話せるようになる」「忘れ去る」と言う意味では決してありません。
「心の中に忘れられない出来事だと刻みつけつつも、いつかきっと立ち上がるんだ」と言う強い意志と決意、人への励ましと自分への叱咤を込めて、
「笑える明日はきっと来る」
と言う希望と願いの祈りを音符に認(したた)めたのです。

僕も明日が怖い。
でも、絶対負けない。

3月27日には茅ケ崎で、コンサート・ソムリエの朝岡聡さんと茅ケ崎交響楽団の皆さんと共に演奏会があります。
普段よりも一段くだけた演奏会です。
開催についてはやはり賛否入り乱れ、そのうえでの決断なんだと思います。
チャリティコンサートの形をとり、公開リハも行い、収益は被災地への義援金するのだそうです。
そこで僕の書いた曲も演奏します。
曲名は「Prayer」としました。
「祈り(Prayer)」であり、「祈る人(Prayer)」でもあり、「奏する人(Player)」でありたい、という想いからです。

管弦楽版で作曲しましたが、吹奏楽版もピアノ版も作りました。
短く拙い曲ですが、演奏して下さる方はご連絡ください。
楽譜をお送りいたします。

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コメント

友さん、、、ちょっと感傷的になっちゃいそうです。
こっちのメンバーは大体連絡ついてきてるし、宮城のみんなも大変だけど頑張っているようです。
先はまったく見えませんが、必ず、元気に再始動しますから。
私の生まれ育った土地は水に沈みましたが、余計いま生きてるって実感します。

がんがんエネルギッシュに活動していって下さい。みんなが止まっていては復活は出来ませんから。

追伸。。。。節電よろしくです。

投稿: TIMP@福島 | 2011年3月15日 (火) 17時41分

言葉が見つかりません。何度もバックスペースを押しています。
僕は社協マンです。災害ボランティアセンターの支援を行っています。この4日間は情報収集に明け暮れました。実際に被災された方に比べれば大変ではありません。今は自分ができることをやります。
募金を募っています。今すぐ行きたい、物資を送りたいという人たちに、「今はまだ期ではない。でも必ず必要となるその日まで、その気持ちを燃やし続けてほしい」と言います。これしかできないとは思いません。自分のすべきことを全力でやることが、最大限の支援だと思います。
この仕事が被災した方の笑顔につながるよう、全力を尽くします。


P.S 人的被害はほとんど無いものの、長野県でも大震災と言うべき地震が起きています。どうかそれも、心の片隅に・・・。

投稿: ヨン | 2011年3月15日 (火) 20時43分

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