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2014年1月

2014年1月 7日 (火)

シュレーディンガーの猫、或いは怒りの日

昨年暮れレコーディングした吹奏楽曲の編集があがりました。
聴いてもらった人の意見では「友さんっぽくないね」という声多数。
そうかなぁ…、そうかもね…

 

オーストリアの理論物理学者、シュレーディンガーが1935年に提唱した思考実験が、所謂「シュレーディンガーの猫」です。これは、すご~く簡単に言うと「ふたをした箱の中に猫が1匹いる。箱の中にはラジウムという原子が一つだけあり、そのラジウムが放射線(α粒子)を出すと反応して毒ガスを出す装置も置いてある。仮にラジウムが放射線を出す確率を1時間に50%だとすると、1時間後の猫は死んでいるか生きているか?」という架空の実験。

 

「生きてるか死んでるか、どちらかに決まってるじゃない!」と結論を急ぐなかれ、量子力学上は「この猫は死んでいる状態と生きている状態が両方重なり合っている」と認識するのです。なぜそうなるかというと…お話はここから先が面白いのですが、まあそれはみなさんに調べていただくとして…。

 

人の心にも世の中に起きるいろいろなことにも、白黒つけにくいことたくさんありますよね。「Aさんも好きだけどBさんも好き」「辛いけれど楽しい」「同時に存在する多元宇宙」等々…。答えは無限にあるようにも、一つの真理に近づいていくようにも見える…

 

曲は常に二つの要素を含みながら進んでいきます。例えば鏡に映った相反するメロディ、交互に現れる一番遠いコード、一つの和音がトリルによって瞬間さまざまな色を行き来する世界、等々。

 

さて、先ほどの「シュレーディンガーの猫」、結局のところ死んでいるのでしょうか生きているのでしょうか?答えは簡単。「ふたを開けてみれば良い」のです。

 

謎は続くとしても、まずふたを開けてみましょう。答えはそこにきっとある…かもしれない。

 

 

 

実はシュレーディンガーが1926年に発表したシュレーディンガー方程式にはそのこともすべて現されているのです。

 

そして僕はこの1924年近辺の出来事に強く惹かれるのです。1924年ごろに世界中で作曲された曲達に強く強く心惹かれるのです。なぜなのか?自分でも答えは見つかりません…。

 

ファサード(1923作曲)≪ウォルトン≫、イギリス民謡組曲(1923)海の歌(1923)トッカータマルツィアーレ(1924)≪ウィリアムズ≫、交響的断章「パシフィック231」(1923作曲1924初演)≪オネゲル≫、ラプソディ・イン・ブルー(1924)パリのアメリカ人(1928)≪ガーシュウィン≫、ミシシッピ組曲(1926)≪グロフェ≫、ハーリ・ヤーノシュ(1925)≪コダーイ≫、劇場のための音楽(1925)≪コープランド≫、バレエ音楽「メルキュール」(1924)、「ル・ラーシュ」(1924)≪サティ≫、交響曲第6番(1923)交響曲第7番(1924)交響詩「タピオラ」(1925)≪シベリウス≫、ウィーンフィルのためのファンファーレ(1924)ウィーン市役所のファンファーレ(1924)≪R・シュトラウス≫、ピアノ協奏曲(1924)≪ストラヴィンスキー≫、舞踏組曲(1923作曲1924初演)≪バルトーク≫、オーケストラのためのコンチェルト(1925)≪ヒンデミット≫、バレエ音楽「牝鹿」(1923作曲1924初演)≪プーランク≫、交響曲第2番(1924)≪プロコフィエフ≫、シンフォニエッタ(1926)≪ヤナーチェク≫、ボレロ(1928)ツィガーヌ(1924)≪ラヴェル≫、ローマの松(1924)≪レスピーギ≫、三文オペラ(1928)≪クルトヴァイル≫、ベルク(1925)歌劇「ヴォツェック」等々、挙げればきりがありませんね。

 

 

 

それから、ウラの話として僕がこの曲に込めた想いがあります。それは今の政府と首相に対して。

 

オリンピックの東京招致、それ自体は僕は楽しく素敵なことだと思います。しかし、「すべてコントロール出来ている」などとのたまう前にやるべきことがあるんじゃないでしょうか?

 

今まだ緊急で危険な状態にある福島原発の現実。垂れ流される放射性物質。危険に冒され続ける住民と国民。福島の人々は本当に生きているのかどうなのか。「コントロール出来ている」なんてどの口で言えるのか。首相よ、政府の要人よ、自分の手でふたを開けてシュレーディンガー方程式の解を集束させてみよ。そこに住んで「安全だ」と言えるかどうか試してみるがいい。戦争したがり無責任首相よ、お前にその誠意と使命感はあるのか?否、無いでしょうね。

 

ホワイトハウスで鳥の歌を演奏したカザルスの心に想いを馳せずにおれません。

 

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