« 人と違う時の流れの中で | トップページ | 秘儀Ⅲ~その⑦ »

2015年5月13日 (水)

水のオンディーヌ

四精霊の一人、水の精・オンディーヌ。

愛らしい少女の姿。
陸(おか)の世界に憧れ、水面(みなも)に映える陽の光と共に、今日も不思議なダンスを踊る。
ある日彼女は、美しい青年に出会い恋をする。
しかしその恋は実らず、高笑いしながら嵐のように立ち去る。

本当の彼女の心は、未だ愛を知らぬ、恋に恋する純真無垢。
美しい歌を歌いながら、明日の幸せを夢見て水中から外の世界を眺める…

某吹奏楽団から委嘱されて作曲しました。
半音階と全音階、メシアンの旋法も駆使した神秘的なスケールで作曲されています。

印象的な和声主題はやがてエキセントリックな舞曲を導きます。
彼女の踊りは徐々に熱を帯びていきますが、情熱的なアプローチはチャイムの一閃によって過ぎ去り、一見複雑な和声主題は内包された美しい光のみに至ります。
そして聴こえる美しいコラールはオンディーヌの歌。
水面の光を反射するように、冒頭でも聴かれた分散主題の中、やがて静かに、遠くに消え去ります。

「地の精・グノーム」、「火の精・サラマンデール」、「風の精・シルフィード」と合わせた四精霊、全4楽章の吹奏楽の為の交響詩的組曲(或いは交響曲)として構想しました。

しかし、委嘱されたのは「水の精・オンディーヌ」のみ。
演奏する当てもないのに作曲する余裕もなく…
さりとて心に浮かんだ音楽は溢れんばかりで…

ああ、誰か続きを委嘱してくれないかな…

|

« 人と違う時の流れの中で | トップページ | 秘儀Ⅲ~その⑦ »

音楽」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 水のオンディーヌ:

« 人と違う時の流れの中で | トップページ | 秘儀Ⅲ~その⑦ »