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2015年9月 6日 (日)

茅ヶ崎交響楽団演奏会

9月20日
茅ヶ崎交響楽団演奏会があります。

曲目は、
歌劇「売られた花嫁」序曲(スメタナ)
「ジークフリート牧歌」(ワーグナー)
「交響曲第6番」(チャイコフスキー)

スメタナは1824年生まれ。
無名だった彼は24歳の時当時売れっ子だった「リスト」に手紙を出します。
僕のことを知ってください、と、自作の楽譜を添えて。

ある日パーティーの席上で某がチェコ人をけなします。
チェコの出自の人間にはろくな奴がおらん、政治家然り、芸術家然り…と。
スメタナは反論しますが一笑に付されてしまいます。
そこにピアノの音が聴こえてきます。
弾いているのは今を時めくリストその人。
人々は、素晴らしい!これはあなたの新曲かね?、と口々に褒め称えます。
いや、この曲はそこにいるチェコ人、スメタナ君の作品だよ、とリスト。

多少の脚色はしましたが、ほぼ史実。
リストはスメタナを認めていたんですね。
スメタナは後にチェコ国民楽派の父と呼ばれ、交響詩「わが祖国」でその名声を不動のものとします。(この曲を書き終えるときにはもうその両耳が音をとらえることはありませんでした)

さて、ピアノの大家、交響詩の始祖として有名なリスト。
リストの先生は教則本で有名な「ツェルニー」さんで、そのまた先生は「ベートーヴェン」さん。
リストには「コージマ」さんという娘がいます。
そしてコージマさんは、後に指揮者としても有名になるお父さん(リスト)の弟子、「ハンス・フォン・ビューロー」さんと結婚します。
で、ここで登場するのが「ワーグナー」

ワーグナーはスイスへの亡命等でリストにはとってもお世話になりました。
その縁もあり、コージマさんとビューロー君とも親交が深かったのです。
当時はブラームス派とワーグナー派の対立の真っ最中。
リスト一家はワーグナー派だったのですね。
ところが、ところが…
コージマさん、1865年に3人目の子供を産みます。
実はこの娘、ワーグナーの子…
『トリスタンとイゾルデ』にちなんで「イゾルデ」と命名されました。
因みに『トリスタンとイゾルデ』の稽古初日に産まれました。
で、その指揮者はビューロー君…

1867年にはワーグナーとコージマの間に第2子が産まれます。
『ニュルンブルクのマイスタージンガー』のヒロインの名にちなんで「エヴァ(エーファ)」と命名されます。
『ニュルンブルク…』の初演指揮者もビューロー…
なんて複雑な…

そして1869年に産まれたのが、男の子「ジークフリート」
その名の通り楽劇『ジークフリート』からの命名です。
ここにきてようやくコージマはビューローと別れワーグナーと結婚します。
まぁ、そのあたりの複雑なお話はまたゆっくり話すとして…

「ジークフリート牧歌」は愛する24歳も年下の妻、コージマの誕生日のために作曲されました。
けして派手ではないしっとりとした曲調の中に、ワーグナー本人、コージマ、3人の子供たち、そして美しい緑の木々に囲まれた自然の様子が見事に描かれています。
因みに、その息子であるジークフリートが自分で指揮をしたこの曲の録音は今でも聴くことが出来ます。
この曲の初演は自宅で、コージマに内緒で準備をして、演奏のサプライズプレゼントになりました。
その時トランペットを担当したのは後にやはり指揮者として有名になる「ハンス・リヒター」
彼はトランペットの出番が少ないのでヴィオラも持ち替えで演奏しました。
あの有名なチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」の初演を指揮したのはこの「リヒター」さんです。

さてさて、コージマの元夫、ハンス・フォン・ビューローは、ワーグナーのもとを離れ結局ブラームスと仲良くなります。
ピアノの名手としても知られた彼はある協奏曲の初演をして有名になりました。
その曲はチャイコフスキー作曲の「ピアノ協奏曲」
かのニコライ・ルービンシュタインをして「演奏不可能」と言わしめた曲です。
後にルービンシュタインはこの曲の素晴らしさを認め、チャイコフスキーに謝罪して自分の得意レパートリーに加えたのですが。

チャイコフスキーはビューローの10歳年下。
そのチャイコフスキーが1893年に亡くなる、その年に書きあげたのが「交響曲第6番」
通称で「悲愴」と呼ばれますが、スコアにはじめあったこの副題は消されたようです。
交響曲というジャンルの中でもとりわけ人気の高いこの曲。
1893年にチャイコフスキー自身の指揮で初演されました。
今日見られる速度表記等の多くは彼自身の筆によるものではないようです。
しかし、彼も目にした可能性があるものも多く、また、彼自身の演奏から書き加えられたと考えられるものもあり、「貴重な演奏への提言」として受け取るべきものでありましょう。
この初演のわずか9日後、チャイコフスキーは53年の生涯を終えます。

というわけで、この3曲にはつながるエピソードがあるわけですが、それを意識しての選曲ではないそうです。
でも、知っていると楽しめる、そんなエピソードでした(*^_^*)

ぜひ聴きにいらしてくださいませ。
チケットご希望の方はメールかメッセージをください(*^_^*)

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