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2016年9月12日 (月)

山に登る

また一つ演奏会が終わりました。
長く練習した曲と別れるのは、寂しいものです。 

僕はいつも思います。
一つの演奏会、一つの曲を仕上げるのは、一つの山に登るのに似ている、と。
山の頂上に登るのにはいくつもの方法があります。
急峻な道、なだらかな道、西、東、南、北、それぞれ表情の違う道、等々・・・
どの道を行くにせよ、自分の足で登る、のが大切だと思うのです。
ゆっくりでも、一歩ずつ積み重ねて、その一歩一歩が少しずつでも頂上に近づいていく。
乾いた喉を潤す谷川の水の美味しさに感動し、ふと目にした可憐な高山植物の花に癒され、心奪われ、
同じような、見たことのある景色のようでも、自分の足で登ることで明らかに新たな感動を呼び起こし、全ては初めて見る景色であることにあらためて気付かされ、
時には疲れ、力を失いかけ、でもその時に励ましてくれたり叱ってくれたり、そっと添えてくれた手の暖かさに涙したり。
空も雲も風も全てが輝いて見えるのは、自分の足で登ったものだけに与えられる特権だと思うのです。

山の頂上に登るのが目的のすべてではない。
その一歩一歩全てが、その旅の全てが真の目的なのだ。
頂上に立つだけなら、ヘリコプターでも行ける。
でも、自分の足で登った者にしか見えない景色がある。
だから、また次の山に登るのですね。
一歩でも美しい景色を見るが為に、今日も小さな一歩を、明日もまた一歩を、積み重ねるのですね。
何年か経って、また同じ山に登るとき、山はきっとまた違った景色と感動を与えてくれるのだと思います。

閑話休題...
 
本屋などに立ち寄ると、つい山の本や地図に手が延びます。
時々買った地図を眺めながら、予定もない山行をシミュレーションして、紙に行程を書いてみたりします。
行きたい山もあるのです。
意味もなくザイルやカラビナ集めたりして。
朝起きて
「今日行っちゃうか!」
なんて思ったりするのですが、
今の僕が思い付きで行ったりしたら、多分帰ってこれないでしょうね...

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