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2018年1月

2018年1月23日 (火)

新年のご挨拶

Ma cherie, Mon cheri...
大変遅ればせながら…
 
新年あけましておめでとうございます。
 
いろいろ事情が重なりまして、年賀状を今年は出せずにおります…
なかなかお会いできない方との大切な繋がりなのに…と残念な気持ちで一杯です。
今年(来年?)こそはきちんと準備したいです。
 
さて、昨年2017年は激動の一年となりました。
まぁ、毎年激動なワケですが…
 
作曲で賞も頂きました。
オオサカシオンの正指揮者に就任もいたしました。
素晴らしい作品、アーチストとの出会いも数多くありました。
本当に有難いことです。
中でも、17年前、上演が果たせなかった作品が、とうとう素晴らしい作品として幕を開けたのは感慨深いものでした。
懐かしい自分と対峙したような、古い友人と邂逅したような。
同じ時を刻んだ友人と、その気持ちを分かち合ったのも、束の間、夢を見る気持ちでした。
 
実は昨年、自分について小さな発見がいくつかありました。
その驚きは、とても喜ばしく、勇気をたくさんくれるものでした。
自分のことなのに、なんだか可笑しいのですが…
 
今年も沢山の素敵なステージが待っています。
きっと僕は今年も、素敵で楽しく幸せで、ちょっぴり苦い、そんな音楽の時間を過ごすのでしょう。
 
…本当に会いたい。
そういつも思っています。
願い続けていれば夢はいつか叶う。
信じて今年も頑張ります。
 
よろしくお願いいたします(*^_^*)
 

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2018年1月22日 (月)

ナインテイルズ②

ミュージカル「ナインテイルズ」
昨日、大千穐楽を迎えました。
鳴りやまぬ拍手と、スタンディングオベーション。
間違いなく大成功でした。
 
昆夏美さん、小野田龍之介さん、J・キムさんらを主役に迎え、宮川彬良の音楽を田尾下哲が組み上げる。
振付の平山素子さんはじめ、スタッフも超が付く一流ぞろい、他の出演者のみんなも主役級の実力者ばかり。
僕もまあ、歌唱指導やら楽譜書いたり音楽の仕上がりを見たり、と参加したわけです。
 
この「ナインテイルズ」
彬良さんにとってももちろんそうですが、僕にとっても大変いわくつきの作品であります。
この作品、もともとは「ルビチ」という題でした。
ロシア語で「愛」を意味します。
 
約17年前のある日、彬良さんから楽譜を手伝ってほしい、と連絡がありました。
「ルビチ」と言うミュージカル作品を書くんだ、と。
僕と彬良さんは知り合ってまだ間もないころ。
僕の書く楽譜はおろか、僕の指揮も見たことなかったはずです。
なのになぜ、そんな大役を?
当時、僕も彬良さんも何と30代。
彬良さんの思い付きと決断には今でも驚かされますが、思えばこれが最初の驚きだったかも。
 
届いた楽譜には何の資料もありません。
それを、拙いピアノを弾きながら必死に解読をするのです。
これは…まるで異国から届いた手紙のようだな、と思ったのを覚えています。
実際、韓国語だったのですが。
ルビチの音楽の扉を開き、一歩中に進んでからはもう感動しっぱなし。
そうやって彬良さんからの音符の手紙を受け取り、そして僕も音符の手紙を彬良さんにしたためたわけです。
そしてそれからずっと友情は続いているのです。
 
諸々「オトナの事情」で「ルビチ」は上演が中止になってしまいました。
しかし、絶対間違いなく名作のこの作品。
いずれ世に出るだろうと思っていたらそこからが長かった。
まさに数奇な運命をたどった作品と言えます。
 
「ルビチ」の旅は、今まさにようやく船出をしたところ。
これからどんな展開が待っているのでしょうか?
 
初演の場所、豊橋で、彬良さんと二人で焼酎を飲みながらいろんな話をしました。
話しているうちに、この「ルビチ」≒「ナインテイルズ」との出会いの頃が思い出されてきました。
「友くんの譜面おぼえてる。とっても良かったよ。だから今でもこうして僕らは続いているんだね」
その言葉を聞いて、17年前の手紙の返事をもらえたような気がしていました。
あの頃思い描いた音とは、全く違うようでもあり、いや実はこれが思い描いていた音だったのかも?と思えたり。
不思議な感覚と、切ない思いを持ったまま、「ルビチ」は一旦終演といたしましょう。
またもう一度出会う日まで。

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ナインテイルズ①

20180122_2
朝から雪が降っています… 
静かです…
まるで、時間が止まったよう…
昨日、ミュージカル「ナインテイルズ」、千穐楽を迎えました。
そのラストシーンを見ているようで、何とも言い難い気持ちです。
 
ミュージカル「ナインテイルズ」とは…
 
◆第一幕
『この世界では、九尾狐(クミホ)と呼ばれる狐は不死、或いは千年を生きる、と言われている。クミホたちは不死、とは言え、人間の肝(心臓)を食べていないと死んでしまう。また、致命傷の傷を負えば同様に命を失う…。
多くの年月を重ねるうちにクミホの尾は数を増やし、やがて九本の尾に到達したものは尊敬と共にリーダーとしての責を負う。
 
クミホたちは「愛」を信じない。
しかし、紅梅(ホンメ)と梅花(メイファ)の姉妹のうち、妹のメイファだけは「愛」に憧れを抱いている。
姉のホンメは頑なにそれを認めない。彼女がそこまで「愛」を憎むのはなぜなのだろうか…。
ある日メイファは木こりの河柳(ハユ)と運命的な出会いをし、恋に落ちる…
そして二人は、美しい月に愛を歌う。
 
人間の娘としてハユとメイファは結婚をした。
娘の松花(ソンファ)も産まれ、幸せな日々を送るハユの前に朝廷からの使者が現れる。
「王が重い病に伏せっている。王はクミホの肝をご所望である。クミホの捕獲に協力せよ」
と言う。
人間もまた、クミホの肝を食べることで命を永らえることが出来る、と言われているのだ。しかし、その真偽のほどは定かではない…
 
人間とクミホの戦いが始まる。しぶしぶ戦いに参加するハユだが、ついに九尾のクミホ、ホンメを弓の射程にとらえる。その矢を放った瞬間、ホンメをかばって矢を受けたのは、なんと狐の姿をしたメイファだった!
 
倒れるメイファは、「娘のソンファを頼む…あなたともっと一緒にいたかった…」、と手を伸ばすが、ハユは混乱と怖れからその手を取ることが出来ない。それを見たホンメは激昂する。
「愚かな人間ども!お前らが言うその愛とやらで、妹を生き返らせてみろ!」、と。
そして、ホンメは自らの心臓を取り出し、「苦しんで千年を生きるがいい!」、と叫んでハユに食べさせる。
 
ホンメの呪いによって、ハユは死のうにも死ねない不死の体になり、苦しみながら生き続けなければならなくなった。』
第二幕
『ハユは生き続けていた。
哀しみ、悔み、悶えながら、それでも業深く生き続けていた。
やがて尻尾は九本に分かれ、千年の時が過ぎようとしていた。
愚かな人間の欲と業と、愛別離苦の思いに身も心もちぎれんばかりに苦しみながら…
 
そんなある日、クミホたちの住む山を人間の一行が訪れる。嫁入りのために隣村に向かうのだと言う。ハユは目を疑う。そこにいるのは紛れもない、あのメイファの生まれ変わった姿。そしてホンメも。
 
彼女たちは人間として生まれ変わっていて、前世の記憶はないようだった。人間の姿で現れたハユとメイファは会話を交わすが、やはりハユのことは覚えていない。だが彼女は言う。「私、月が好きなんです」
 
計をめぐらし、人間たちを襲おうとするクミホたちをハユは押しとどめる。今夜はこのまま行かせよう、と。しかし、クミホたちはハユの制止をきかず人間たちを襲う。ハユは人間たちをかばって仲間であるクミホと闘うがホンメはクミホの一人によって致命傷を受ける。
 
駆け寄るメイファとハユ。そこでホンメは驚くべき告白をする。千年前の愛し合う二人と、千年の呪いをかけたクミホのことを。千年の時を経て、また出会った二人を見てホンメは悟る。これが愛の力、運命なのだと。そして懺悔の中絶命する。
雪が降り始めている。
 
メイファには何が何だかわからない。姉さんは何を言っているのか、目の前のハユと言う男は何者なのか。なぜ彼は狐の姿なのか…
ハユは歌い出す。
「あの月のどこかに 私たちによく似た 愛し合う恋人たち…」
思いもかけず、自分も歌うメイファ。
そこですべての記憶がよみがえる!
そしてとうとう抱き合う二人。千年の時を越えて、愛は再びよみがえったのだ。
 
突然遅いかかってくるクミホ。
致命傷を受けるハユ。
「これで良かったんだ。わたしは今しあわせなんだ…愛する人の腕の中で…」
絶命するハユ…
懇願するように叫び歌うメイファだったが、
「つぎの世で必ずまた巡り合い、そして今度こそ永遠に一緒にいましょう…」
と、冷たくなったハユの体に寄り添う。
 
雪は二人に降り注ぐ。
やがて、景色も二人の姿も真っ白な雪に覆われていく…』
 
 

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