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2020年9月15日 (火)

忘れられない?みんなのうた

忘れられない曲がある。
自分の人生を変えた思い出の曲もいくつもある。
けれど僕には、
「思い出せない、忘れられない歌」
が1曲ある。

NHKの超長寿番組「みんなのうた」
子供のころ、テレビにかじりついてこの番組を楽しみにしていた…という所まではいかなかったが、流れてくるメロディに心を奪われ、遊びや用事の手を休めて見入ったり(聴き入ったり)することは多々あった。
そんな中で、号泣してしまい、「僕はこの曲のことを一生忘れないぞ!」と誓った曲がある。
ところが…
今現在思い出せないのである…
あんなに涙を流し、心に焼き付けたというのに…

その曲の存在を思い出したのは、ずいぶん大人になってから。
「ああ、そういえば…」とは思いつつ、いずれ思い出すもしくは再び出会う日もあらぁな、と少し調べる程度で放置。
それでも、何年かに一度はその曲を想ってきた。

今思い出せる情報は、「鳩の映像」だったこと。
それも実写ではなく、アニメーション。
セル画を撮影するタイプのものではなく、切り絵のようなデザインが幾何学的に動くもの、だったような気がする。
ところが、肝心の音楽の方が全く思い出せない。
涙を流して感動し、強く心に刻み込まれたのは確かなのに…

元来、僕は自分の記憶力というものに自信がない。
特に人の名前と顔などはなかなか記憶に残らない。
テレビのタレントですらそうなのだ。
ところが、数字や記号になるとおかしなくらい覚えていたりする。
電話番号や車のナンバー、小惑星のナンバーや元素の周期律表などなど…
円周率も100桁以上空で言えた。
音楽に関してもその記憶力は発揮された。
試しに交響詩「海」やチャイコの4番のスコアを書いてみたりしたこともあった。(指揮者ならみんなできるのかもしれないが…)
だが、件の曲だけはどうしても、これっぽっちも出てこない。
ただその時の雰囲気、というかイメージが鳩のデザインとともにぼんやり浮かぶだけなのだ。
そして子供心に誓ったあの思いだけ…

おそらく小学校の低学年だった。
場所は自宅…かもしれないが鎌倉の祖母の家だったかもしれない。
いま、ネットの力を借りて情報を探してみて驚いた。
1961年に始まったこの番組、1983年以前の映像と音は、ほとんどアーカイブされていないのだという。
つまり資料からこの曲を探し出すことはほとんど不可能になってしまったようだ。

2020年の今、考える。
果たして、今その音楽と映像に邂逅して、その時の感動が蘇るだろうか?
もしかしたら出会っても気が付かないかもしれない。
自分の中で美化、或いは変容しているかもしれない。

この先、その曲を探すことはもう二度とないと思う。
だがあの時の確かな感動は心にしっかり焼き付いている。
そのときの想いはきっと僕の中で、すでに血となり肉となり骨となっている。
だからもうすでの僕の音楽の一部となっている、と思うのです。

でも、
もう一度、会いたい。

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