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2020年9月 3日 (木)

無花果

ありがたいことに、たくさんの無花果(いちじく)を頂いた

01

祖母が大好きで、鎌倉山でよく食べていたのを思い出す
僕はといえば、見た目もあってあまりこの果物に興味がわかず、所謂食わず嫌いだった
ケーキや料理で食すことはあっても、フレッシュな状態で食べるのは何年ぶりだろう
こんなに美味しいものだと感じたのは初めてかもしれない…

旧約聖書に登場するアダムとイヴ
二人は禁断の果実を食べて、無垢を失う
そして、恥じらいを知った二人は「無花果の葉」をまとうことになる

そこまでは知っていたが、実際に食べたのは「林檎」だと思い込んでいた
一説によると「無花果」を食べたとの見方もあるのだという

いただいた無花果は、それはそれは見事な見映え
そして、今まさに食べ頃
手で割ってむさぼるように喰らい付くと、ほんのり甘い中に無花果のあの香り

豪奢な果実ではない
甘すぎない、香り過ぎない
だから味に集中する
すると、存外深い味わいに驚く

口の中で味が徐々に変化する、というより、
仄かで繊細な、しかし複雑に、味が変容しながら繰り返す
万華鏡のようにくるくると回るように…

遠い昔の、暑かったあの夏の景色に久しぶりに邂逅したように
なんだかとても、懐かしい

 

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