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2020年9月 8日 (火)

モネとマティス

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モネとマティスを見る。
同じ場所で。

クロード・モネ
言わずと知れた印象派を代表する画家のひとり。
ジヴェルニーの庭園で多く描かれた睡蓮のシリーズは200点以上に及ぶ。

アンリ・マティス
フォービズムで名を馳せた、モネより少し若い世代の画家。
僕は2004年、サンクト・ペテルスブルクに長く滞在した際(プロコフィエフ国際指揮者コンクール)、エルミタージュ美術館で「ダンスⅡ」を観るのを楽しみにしていたが、日本での個展のために不在であり、大変残念な思いをした…
ちなみに、ヒンデミットの「画家マティス」で描かれているのは全くの別人。

今回は箱根での「楽園」にまつわる展示。
マティスは絵画に「楽園」を見たし、モネはジヴェルニーで「楽園」を手に入れた。
「楽園」に二人の接点を見た企画展だった。
しかし、作風はもちろんだが、今現在の僕が感じるものには大きな隔たりがあった。

僕は印象派の作品が好きだ。
だが、印象派に限らないのだが、強く惹かれる絵にはほぼ共通の感覚がある。
それは、「時間」或いは「刻」

。。。。。

モネの描く世界。
一見、瞬間を切り出された刹那のようで、その実そこには流れる時間が封じ込められている。
風に揺れる樹々しかり、染まり往く茜色の空しかり。
緑に輝く草原に映る雲の影も、また静寂の水面に映る睡蓮でさえも。
制作にかかる長い時間、画家は一瞬の刹那を想いながらもその時間すらも縫い込んでいくに違いない。

マティスが描く世界は、
まさにその一瞬を銀塩に写し取ったように、静止した時間がそこにある。
もしその絵を動かすならば、少しずつ変化させた絵を並べて撮影し、コマ送りで流す。
つまり、アニメーションの一コマであるように感じられるのだ。
フォービズムの特徴ともいえる、力強い線と簡略集約し強調された画面が時を止める。

もちろん良し悪しではないし好き嫌いではない。

だが、展示の後半で並べられた二人の後年の作品。
互いに全く逆の印象だったのが、不思議に面白くてならない。

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